先日3日にNDSさん主催の「危険体感研修」に若手社員が参加させていただきました。ちなみに私は会場へ送迎を兼ねて見学させてもらいました。
この日の体感メニューは4つで、まず初めは「重量物の持ち方」から入りました。
大きさの異なる立方体が3つありますが、材料(比重)の違いで大きさが違うだけで重量はすべて30kgとの事。ようするに見た目で判断しないって事です。小さいからと思って、油断して持ち上げようとすると腰を痛める原因になります。
私は若い頃、まだパチンコのドル箱を自分で計算機まで運んでた時代ですが、その時に調子にのって5箱を一気に持ち上げたときに「グキッ!」っと、やらかしました(≧ω≦。)しょーもない思い出です。
上の右側の写真は、15kgの鉄の資材を一人づつ腰まで持ち上げてるところですが、だいたいみなさんこんな持ち方でした。さて、この持ち方は正しいのでしょうか?
答えは「ブー」です。持ち上げる際に膝が伸びているので、これはやらかす持ち方です。
講師の先生は、「重量挙げ選手の動作をイメージしてみてください」とおっしゃっていました。重量物に近いポジションで腰(お尻)を落として膝を曲げて、一番筋肉量の多い太ももを使って持ち上げると腰の負担が軽減します。
2つ目は感電体験です。さすがにまともな電流を流すわけにはいかないので、微量な電流で金属板に触れる体験をしました。
同じ電流ですが、手のひらの湿気具合が左右するので個々に感じ方が違うみたいで、ビクッとする方もいれば、「うーん・・・きてるかな」という人もいて、楽しそうに体験されてました。
先生からは、感電は人体の細胞を壊死させてしまうので、最悪は切断しなければならない重症にもなる場合があるので、「必ず検電」そして「高圧設備に近寄らない」ことを指導していただきました。豆知識として、乾いていることが条件ですが軍手をはめていると人体に電流(量にもよります!)が流れませんでした。基本として、素手で作業しないことですね。
3つ目は転落体験?違うな・・転落の・・・まっ、そうゆうのです。
5mの高さから50kgのサンドバッグを落下させて、その音や振動を体験しました。一応計算式がありますが、簡単に言うと地面に転落したときの衝撃荷重は、50kgの50倍!2.5tになります。ほとんどの人間は、この衝撃に耐えることは不可能です。ましてや1人で受け止めるなんて事もできないし、逆に2次災害になる場合もあります。
転落しないためには、安全帯・転落防止器具(ベルブロック)を正しく使用して、ベルブロックのフックを安全帯のD環へ確実に取付けて指差し呼称で最終チェックをしなければいけません。「自分の命は自分で守る」です。
最後は、玉掛けの体験です。玉掛けはクレーン作業において、重要な役割を担っています。吊荷の重量を算出または確認して、セッティングされたクレーンの性能で作業可能か否かを判断しなければいけません。またクレーンオペレーターに的確な指示を出すのも玉掛の役目です。
体験では、ワイヤの1本吊りの危険性や吊荷とワイヤの間に手を挟んでしまった体験など、普段はなかなかできないことを体験しました。
最後に全員で、挟まっても痛くない?「魔法の手袋」というものをはめて、ワイヤに挟まる体験をしましたが、これは「ドッキリ」で、魔法の手袋なんてウソ!吊荷がとても軽いものだったので、ワイヤに挟まれても痛くありませんでしたが、みんな結構ヒヤッとしてました。
参加してもっらた社員さんは初めての体験でしたが、どうしてルールを守らなければいけないのか。その理由が理解してくれたようです。
今日は、月1回の安全教育ミーティングでしたので、体験した感想を発表して水平展開をしました。
誰に頼ることなく、一人一人が自分の命を守るために「自分は死なないためにルールを守る!」と意識すれば、ちゃんと安全な行動ができると私は信じています。